パチンコホール・広告宣伝戦略
2023年、広告宣伝に関する新たな枠組により新しい広告宣伝の形を各ホールが模索しはじめおり、改めて遊技業界での広告宣伝の考え方や集客手法が問われています。
【レポート】パチンコ店の新しい広告宣伝のカタチ
https://web-greenbelt.jp/post-69676/
パチンコホール関係4団体、「禁止とする広告宣伝」事例を通知 “おすすめ機種”の日替わり表示など
https://web-greenbelt.jp/post-71105/
グローリーグループでは、会員のホールの皆様が営業戦略や人材育成、設備投資など様々な判断をしていく上で「ホールで働く全ての方へのコミュニケーションツールとしてご活用いただく」ことを目的に情報媒体『GLORY COMPASS ONLINE(グローリーコンパスオンライン)』を2011年から発刊、2020年よりオンライン上でも引き続き皆様に役立つ情報を提供しています。
その中で現在一番人気のある号は「パチンコホール・広告宣伝戦略」。
今回LINEをご覧になってるみなさまには全内容の中から『広告宣伝の目的』と『ニューノーマル時代の広告宣伝の考え方』をこっそりお見せします。
ぜひこの機会にニューノーマル時代の広告宣伝戦略において、基礎概念と手法を体系的に学んでみてください。
目次[非表示]
- 1.広告宣伝の目的
- 1.1.新規顧客の開拓
- 1.2.来店・遊技動機の創出
- 2.ニューノーマル時代の広告宣伝戦略
- 2.1.AIDMA
- 2.2.AISAS
- 2.3.SNS時代の消費行動モデル
- 2.3.1.SIPS(シップス)
- 2.3.2.アンバサダーマーケティング
- 3.特別配信はここまで✋
広告宣伝の目的
ホールが広告宣伝を行う目的を掘り下げて考えてみましょう。ホール運営における広告宣伝は、詰まるところ集客のために行うものですが、最終的に来店・遊技に至るまでのプロセスは新規顧客の開拓と来店・遊技動機の創出の大きく2つに分類できます。
新規顧客の開拓
ホールの存在を知らないお客様に対しては、まずはホールの屋号や場所を認知していただくことを目的とします。交通広告や野立て看板など、地域性の高い媒体を有効に活用するのが効果的です。
認知度を高めた後は、記憶の刷り込みを行うことで見込み客を育成します。ホールの存在をはっきりと覚えてもらうためには、繰り返し情報を発信することが必要です。これにより、認知度と共に好感度や親近感のアップ、ブランドイメージの形成などにもつながります。
来店・遊技動機の創出
ホールの存在は認知していても、普段は競合店に通っていて自店に来店したことがないお客様や、パチンコ自体を遊技したことがないお客様に対しては、自店へ足を運ぶための動機をつくることを目的とします。
ポスターや新聞折込チラシ、オンライン媒体などにより遊技機やサービスの情報を発信して来店を促したり、店内ではPOPを掲示したりすることで、遊技を促進することが可能です。また、SNSや動画配信などでプレーヤーの関係を構築することも、中長期で来店動機創出につながります。
このように広告宣伝の目的を考えると、お客様を来店・遊技につなげるためのアプローチは多岐にわたります。ホール運営においても広告宣伝を戦略的に実践していくには、それぞれのシチュエーションに応じてターゲットに適した媒体を使用し、適切なメッセージを発信していく必要があるのです。
ニューノーマル時代の広告宣伝戦略
ニューノーマル時代におけるパチンコホールの広告宣伝戦略について解説します。コロナ環境下で拡大しているオンライン広告は、一般的にWebサイトやSNSへの誘導が主目的とされており、ホール運営のような店舗型の集客ビジネスには相反する要素もあります。遊技というサービスを提供するホール運営において、オンライン広告を活用してどう集客につなげていくことができるでしょうか。そのためには、消費者が製品・サービスを見つけてから購買に至るまでのプロセスは、時代と共に変化しています。自店の広告宣伝戦略を策定するにあたり、消費行動モデルの変遷を理解しておきましょう。
AIDMA
インターネットが普及していない時代において、消費者が直接店舗へ足を運ばずに製品・サービスの情報を得る手段は、テレビや新聞などのマスメディアによる広告がほとんどでした。1924年にアメリカの経営学者サミュエル・ローランド・ホールが提唱したAIDMA(アイドマ)理論では、インターネットが普及する以前の消費行動モデルが記されています。AIDMAは古くからある考え方ではありますが、ホール運営のような集客型ビジネスにおける広告宣伝のひな型として、現在でも汎用性の高いモデルと言えます。
店舗の存在を認知していないプレーヤーがバナー広告を偶然目にしたとしても、すぐに来店に至るのは難しいでしょう。しかし、店舗の詳細な情報までを記憶している状況であれば、来店動機につながる可能性はぐっと高まります。
このように、広告宣伝は適切なアプローチを適切なタイミングで行うことが重要です。AIDMAのそれぞれの段階において、選定すべき媒体や記載する情報、コストの掛け方までがすべて異なるのです。
AISAS
世の中にインターネットが普及してくると、消費者はマスメディアだけに頼ることなく、自ら製品・サービスに関する情報を集められるようになりました。さらには、消費者自身が情報の発信者として行動を起こすようにもなり、クチコミが企業の広告宣伝に匹敵するほどの影響力を持つようになりました。AISAS(アイサス)は2005年に大手広告代理店の電通が提唱した消費行動モデルです。
プレーヤーは来店をする前にインターネットで情報を収集し、来店後にはその評価を他者と共有するというプロセスが加わります。ホールはプレーヤーが求める情報を発信し、プレーヤーが比較・共有しやすい環境を整えることが消費行動の促進につながります。オンラインでの情報を用意していなければ、一部のプレーヤーには存在を認知すらしてもらえない状況が発生します。
SNS時代の消費行動モデル
スマホを保有してSNSを利用する人が大半を占めるようになった現在では、インターネットの検索を経由することなくSNSによるクチコミからの消費行動が主流となりつつあります。
2010年代に入るとクチコミ効果が広告宣伝の影響をしのぐことも多くなり、SIPS(シップス)などの新しい理論も登場しました。
一方、情報過多となった社会では、消費者はあふれる情報に対してシビアな目を持つようになりました。誇大広告や宣伝色の強いインフルエンサーの活用に対して、信頼度の高い情報源としてアンバサダーの活用が増加しています。
SIPS(シップス)
はAISAS同様、2011年に電通によって提唱された消費行動モデルです。
・Sympathy(共感):メッセージに共感する
・Identify(確認):メッセージに関する情報を確認する
・Participate(参加):リアクションやコメントで情報コミュニティーへ参加する。
・Share & Spread(共有・拡散):情報を共有・拡散する。
消費行動の出発点が製品・サービスを認知することではなく、SNS上のクチコミによる共感で始まるという点が大きな特徴です。また、必ずしも購買を伴うものではなく、情報を共有・拡散することが、結果的に他人の購買につながるものとされています。
アンバサダーマーケティング
アンバサダーは日本語で大使の意味を持ち、企業の強烈なファンとして製品やサービスの良さを伝える存在として用いられます。アンバサダーによる信頼度が高く、熱量のある情報発信を活用してクチコミによる消費を促す手法をアンバサダー・マーケティングと言います。インフルエンサー・マーケティングがフォロワー数などの情報量を重視した手法であるのに対して、アンバサダー・マーケティングは情報の質を重視したマーケティング手法と言えます。
特別配信はここまで✋
実際にこの広告宣伝目的を踏まえ、オンラインオフライン上でどう広告を打っていくのか最適なのか、広告を通じてファンをどう行動に移していくかについての目的別活用方法も記しておりますが、それはグローリーコンパスオンラインを登録されている方なら誰でも見ることができます。
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