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マクロの視点でパチンコ市場のトレンドを把握

こんにちは、ONEHALLソリューションサービス担当です。

昨今のパチンコ業界では、パチンコに比べパチスロが好調なのは体感している方も多いと思います。では、この傾向はいつ頃始まったのでしょうか?

市場トレンドをいち早く察知することが出来れば、店舗において様々な施策や対応が可能になります。そのためには、業界自体をマクロの視点で見ることが重要です。

今回は、ビッグデータを活用してパチンコ業界を大きな視点で見ていきたいと思います。

目次[非表示]

  1. 1.店舗数及びパチンコ・パチスロ設置台数
  2. 2.パチンコ・パチスロ客数及び設置比率
  3. 3.パチンコ・パチスロ客数推移
  4. 4.20円パチスロの来客者推移
  5. 5.20円パチスロの1台あたりの遊技人数と1人あたりの遊技時間推移
  6. 6.客数と会員比率推移
  7. 7.まとめ


店舗数及びパチンコ・パチスロ設置台数

まず始めに、パチンコ店の店舗数と設置台数を見ていきます。

※全日遊連発表の「組合加盟店舗実態調査」

※実営業は、加盟店舗-休業店舗として算出

店舗数ですが、2024年4月現在では6,102店舗となり、2019年4月と比較すると、2,923軒減少(-32.0%)しています。当然遊技機の設置台数も減少しているのですが、遊技機の設置台数は、863,604台(-21.9%)と店舗数は3割以上の減少に対して、遊技機は2024年4月と比較すると2割程度しか減少していません。これは、中小店舗が閉店し、大型店が多くなってきていることが要因です。

その証拠に現状の遊技機設置台数は、過去6年で437台から506台と15.8%上昇しています。

では、パチンコとパチスロではどちらの設置台数が減少したのでしょうか?

パチンコは、551,913台減少(-22.9%)し、パチスロは311,691台減少(-20.3%)と、パチンコの方が減少台数は多くなっています。しかし、パチンコとパチスロの設置比率は、6年前はパチンコが61.1%、パチスロが38.9%でしたが現在はパチンコで60.3%、パチスロで39.7%となり6年前と比べ殆ど設置比率が変わらない状況となっています。

この時、もしパチスロの好調をデータでいち早く察知していれば、店舗の設置台数の構成割合は、今とは違う状況になっていた可能性があるということです。


パチンコ・パチスロ客数及び設置比率

次は弊社のサービス「遊動」で客数を見てみましょう。

このデータは、遊動の全国データで過去2年、延べ140,492,872人の遊技者を見たデータになります。外側の濃い色がパチンコとパチスロの遊技人数割合で、内側の薄い色はパチンコとパチスロの設置台数割合となります。

パチンコとパチスロの設置台数比率は、先ほどみた全日遊連の発表数値とほとんど変わりはありません。しかし、遊技人数は過去2年の累計で半々に近い割合となっています。

つまり、パチンコの遊技人数に対してパチンコの設置台数は過剰で、逆にパチスロは遊技人数に対してパチスロの設置台数が少ないということがわかります。


パチンコ・パチスロ客数推移

次に、パチンコ・パチスロの客数推移を見てみると、2022年以前はパチンコの遊技者が多く、パチンコ・パチスロの設置比率と類似傾向でした。

しかし、徐々にパチスロが好調となり、2023年にはパチンコと逆転した結果、パチスロ遊技者の方が多くなりました。

グラフは2022年からとなりますが、このトレンドは2022年以前から始まっています。パチンコ島からパチスロ島に変更するにはかなり長期的な計画が必要ですが、早めにトレンドを察知していれば、他の競合店より設置台数の検討や対策をとることも可能だったのではないでしょうか。


20円パチスロの来客者推移

パチスロの好調傾向は、皆様も台データでも実感していると思います。

しかしその要因は、何だと思いますか?

「それは、パチスロの遊技客が増えたからでしょうか」

「それとも一人あたりの遊技時間が増えたからでしょうか」

まずは客数をみてみます。

パチスロの客数はここ2年間では順調に増加しています。

ただ、後ほど会員比率のデータを見て頂きますが、パチンコはその分減少しており、総遊技客数としては横ばいとなっています。


20円パチスロの1台あたりの遊技人数と1人あたりの遊技時間推移

パチスロ1台あたりの遊技人数は、2022年5月は3.8人だったところ、2024年4月には4.5人まで増加しています。また、1人あたりの遊技時間も40.7分から44.3分と遊技時間も増加しています。その他、詳細を見てみると、1人あたりの売上や粗利も増加していることがわかりました。


パチスロが好調になった理由としては、ただ単にパチスロの客数が増えたからだけではなく、遊技している人の遊技時間の増加やその他さまざまな要因が積み重なった結果であるということがわかります。


客数と会員比率推移

次に、過去約4年の客数推移と会員比率をみてみます。

パチスロの客数は増えていますが、その分パチンコの客数が減少しているため、総客数は増えていません。総遊技客数をみると、2020年からほぼ横ばいとなっています。

つまり、エリア内や店舗内で遊技者が移動しているだけということがわかります。

一方、遊技客数は横ばいですが、会員の比率は徐々に高まっています。

これを見る限り、今後は固定客(常連)である会員をいかに満足させるかが今後の大きな課題となるでしょう。また、遊技者の嗜好や行動も時代によって徐々に変化していることへの気づきも重要です。


まとめ

マクロのデータは毎日見ていてもほとんど変化はなく、意味がないと思う方もいるかもしれません。しかし、大きなトレンドはこういった視点からみることができます。

台データだけを気にしてマクロ視点でのデータを見ていないことは、情報を把握するうえで大きなリスクです。そのため、このようなデータは日々見る必要はありませんが、月1回くらいチェックしてみて下さい。

パチンコ市場の変化における「始まり」は、定期的に確認することで把握することができ、ホール集客戦略のヒントとなります。
 
自店にとって有益な情報を把握して、これからの戦略に役立ててみたいとお考えの店舗様は、ぜひ最寄りの営業担当か下記問い合わせボタンより、ご連絡下さい。


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ONEHALL編集部
ONEHALL編集部
遊技データサービスを企画構築するグローリー株式会社・グローリーナスカ株式会社のスタッフ。Webマーケティングにまつわる有益な情報や用語等、ホール様に提供することを目的としています。
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