
会員カード活用で強化する顧客戦略
パチンコ店の経営において、今後の競争力を左右するのは「顧客をどれだけ可視化できるか」にあります。その中心となるのが会員カードです。会員カードを通じて得られるデータは、単なる来店回数や貯玉履歴にとどまらず、顧客の属性や嗜好、来店サイクルといった詳細情報まで把握することができます。今回は、最新の会員カードにおける保有状況とその活用方法についてお話します。
遊技者調査からみるパチンコ店の会員カード保有状況

パチンコ業界の調査を行っているシーズリサーチの2025年最新データでは、パチンコ・パチスロともに遊技者で会員カードをもっている人は約55%となりました。
次に、保有している年代のデータ見ていきます。

年代別では、パチンコ・パチスロともに、30代が最も会員カードの保有が高く、他の年代に比べ20代以下と40代は比較的保有が低いです。
いずれも半数以上がいずれかの店舗の会員カードを持っている結果となっています。
会員カードが生む「顧客の可視化」
会員カードの店舗側の最大の利点は、匿名の来店者を「具体的な顧客」として認識できることです。

カードの利用状況から以下の情報などが取得できます。
■来店頻度(常連層か単発来店か)
■来店時間帯や曜日の傾向
■年代や性別などの属性
■遊技機種の好みや滞在時間
台データではわからないこれらの顧客情報を分析することで、店舗は「どのお客様の層が自店にとって重要なのか」「どの層にアプローチすることが最適か」といった意思決定をデータに基づいて行えるようになります。会員カードは単にお客様に向けた貯玉などのサービスだけでなく、顧客データを獲得できるツールとして店舗にとって大きなメリットをもたらします。
会員カード利用促進の重要性
現状、多くの店舗ではお客様の会員カードの保有は一定数あっても、実際の遊技における利用率は十分ではありません。この遊技での利用が高まれば、店舗では多くのデータが収集でき、顧客行動の可視化が進み、さらなる戦略を模索することができます。
■可視化データの最大化(遊技客の履歴を多く獲得することで顧客分析の精度を向上)
■ターゲット別施策の最適化(年代や嗜好に合わせた景品やイベントを展開し、顧客満足度を高める)
■リピート率の向上(来店頻度が減少している顧客に、個別のアプローチをすることで再来店を促進)
景品も集客を高める手段
会員カードのデータから来店客の年代構成を把握できれば、ターゲット層に合わせた施策を打つことができます。例えば、若年層の来店者が多いことが分かれば、いまSNSなどで人気の商品を一般景品として置くことで集客効果を高められます。
一例として2025年のトレンドでは、いまや大ブームとなっている今年の夏から急速に広まったLABUBU(ラブブ)【POP MARTから発売されているTHE MONSTERSのひとつ】ですが、こういった景品は、若年層や流行りに敏感なお客様にとって来店の魅力となり、店舗への関心や話題性が増すため間接的に集客につながります。

画像は公式サイト【POP MART】より
新規客へのアプローチや稼働の促進などの効果が期待できるため、お客様の属性を考慮して「流行り」をいち早くキャッチすることも他店との差別化につながります。
しかし、景品はあくまで手段であり、重要なのはそこから得られる「新規客の獲得」や「会員カードを通じて顧客データを取得・分析し、来店層に応じた戦略を立てること」です。
景品の選定はデータを活かす一つの方法として集客施策の精度向上に役立ちます。
まとめ
会員カードは単なるサービスツールではなく、顧客データを可視化し、戦略的に活用できる情報ツールとなります。
ONEHALLのソリューションでは、台データだけでなく、お客様の見える化から集客支援、稼働貢献、ファン満足度のアップなど具体的な課題を解決するサービスを提供しています。
遊動をはじめとする顧客データの活用は、業界の内でもいち早く注目し、皆様に活用いただけるようサービスを展開してきました。経営のヒントは「お客様」の行動にあります。ぜひ、会員カード利用促進とデータ活用をご検討ください。
ご興味をもたれたホール様はぜひ最寄りの営業担当、または下記よりお問い合わせください。
「ONEHALL(ワンホール)」

遊技ファンの行動分析に基づいた集客施策と来店数の増加のアシストは、ONEHALLにお任せください。「ONEHALL」は、自店で持っている遊技会員データと、アプリやWebを通して得られるデータを活かし、人目線に立った課題を解決するサービスを統合的に分析・活用するソリューションの総称です。幅広いサービスを展開し、ホール様の業務効率にも寄与しております。